斜面に生えていたり、常に風を受けるような環境で育つ木が、それに耐えられるように自ら付けた筋肉のようなもの。
針葉樹の場合は樹心の外側に「圧縮陽疾」が、広葉樹では樹心の内側に「引張り陽疾」ができます。
内部応力の働いた強い組織となっているため、原木から製材して乾燥する段階で異常な変形や収縮が起こりやすくなります。
ただし上からの荷重には強く、丸太のままか太鼓落としで使う梁に陽疾をうまく利用することもできます。
また材料が小さいと狂いも抑えられるので、木摺り板(ラス板)に製材すれば経済的でもあります。
急斜面に生きる木は重力に逆らって生きます。
このような場所に生える木には、根もとに近いところの繊維がかたくなって、
陽疾という肩こりのようなものができます。
針葉樹は谷側に、下からおしあげるような圧縮陽疾ができ、広葉樹では反対に
山側に上の方から引きあげるような引張り陽疾ができます。
(住友林業 森の何でも辞典 より抜粋)

上記はアテに関して上手く説明されてあったので抜粋させていただきました。
アテ木は杉や米松などどの木にもみられます。
鋸をいれて製材すると弓の様に反ってきます。
材木屋や大工さんなど木を常に扱っている方であれば木目をみてアテ木かそうでないかが
分かる様になります。
またアテ木は素性のよい木と比べて多少重いものが多いです。
造作材としては最悪ですが、抜粋にもある様に梁など力のかかる部分に盛らせて使うには最適でしょう。

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